南アフリカ共和国とポール・サイモン・グレイスランド

以前サッカーのワールド・カップが開催された時、南アフリカ共和国について調べたことがあります。

首都は、プレトリア・ケープタウン・ブルームフォンティーン・・・ 首都が3つあります。

どうやら、行政の首都はプレトリア、立法の首都はケープタウン、司法の 首都はブルームフォンティーンという3都制をとっているみたいですね。 

念のため外務省のHPで調べてみると、正式な首都は行政の中心地である 「プレトリア」のようです。

 

南アフリカ共和国といえば、「アパルトヘイト(人種隔離政策)」です。

そして、マンデラ元大統領とポール・サイモンが思い浮かびます。

ポール・サイモンがアルバム「グレイスランド」を発表したのが、1986年。

アパルトヘイトが廃止され、マンデラ氏が大統領になったのが1994年。

アパルトヘイト政策真っ最中で、西側諸国から文化的ボイコットを受けていた、その南アフリカで、ポールサイモンは現地のミュージシャンと共にアルバムを録音したのです。

 

ポールサイモンは2つの非難を受けました。

世界中がボイコットしている南アフリカ共和国でアルバムを制作したこと。

南アフリカの音楽を西洋人が盗んだということの2種類の非難です。

 

前者は、国連で「ポールサイモンへの非難は当たらない」という決議?があり、

後者は、「南ア・ミュージシャンとのコンサートでの共演」や

その後の「ワールド・ミュージック」の興隆を考えると矢張り非難する理由はないと思います。

 

ポール・サイモンがやったことを世界中の音楽の紹介と考えると、

他に「ジョージ・ハリスン」の「インド音楽」がありますし、

そもそも「ロック・ミュージック」そのものは、白人による黒人音楽の収奪ではないでしょうか。

 

さて、そのポールサイモンは「グレイスランド」で「グラミー賞」を受賞します。

アフリカ的な「リズム」に対し、「歌詞」はとてもアメリカ的です。

「グレイスランド」とは「エルヴィス・プレスリー」の邸宅のことで、いまでも訪れる人が絶えません。

癒しを求める人々の聖地のようになっているようです。

ポールサイモンもそんな一人だったのでしょう。

 

グレイスランド BY ポール・サイモン


ミシシッピ・デルタはナショナル・ギターのように輝いている

僕らは川に沿ってハイウェイを下り

南北戦争の地を通り過ぎていく

 

僕はグレイスランドにいくところ

テネシー州メンフィスにあるグレイスランド

貧しい少年達や巡礼の一家 そして僕もグレイスランドを目指す

前の妻との間にできた9歳の息子も一緒だ

僕の中の何かがグレイスランドを見てみたいと駆り立てる

そしてグレイスランドは僕らの事を受け入れてくれる・・・


彼女は さよならを言うために戻ってくる

僕が彼女のことを何も知らなかった とでもいうように

彼女のことを気にかけたことなんかなかった とでもいうように

私がどのように髪の毛をとかすかさえ知らないでしょう


彼女は言った

愛を失くすって 心に穴が開くようなもの

心に風が吹き抜けているのよ


僕はグレイスランドをめざす

旅の道連れは、貧しい少年に巡礼の一家

そして亡霊たちと骸骨

僕は虚空を見つめている


自分のことを人間トランポリンと呼ぶ女の子が

ニューヨークにいる

落っこちたり とび跳ねたり ひっくり返ったり

みんなトランポリンのように弾みながら

グレイスランドを目指しているのだ


僕らはみんな 愛する人を守っていかなくっちゃならない

もちろん 自分自身の結末についても・・・

今やそんな義務はないのかもしれないけれど


そんな僕でも

グレイスランドは受け入れてくれるはずさ

そう確信できる

 

 

歌詞の中で「ヒューマン・トランポリン」というのが面白いですね。

人間トランポリン・・・運命に翻弄される人間といった意味でしょうか。

ひょっとして別居していた妻と離婚する話なのかもしれません。

 

ポールサイモンに付いてもっと知りたい方はこちら

 

(早英ゼミナール 塾長 矢頭嘉樹)

塾長ブログ(読書・映画・音楽)トップへ

 

個人的なツイッターです→ 

 

新着記事一覧