毎年この時期になると、「夏への扉」をぱらぱらとめくってみたくなります。
「ロバート・A・ハインライン」が1956年に発表した 時間旅行物の傑作SFです。
主人公ダニエル・ブーンはこう言っています。
「未来は、いずれにしろ過去に優る。誰が何と言おうと世界は日増しによくなりつつあるのだ。
人間精神が、その環境に働きかけ、科学と技術で、勘で、新しいよりよい世界を築いていくのだ。」
日本でいう「高度経済成長時代」の象徴のような言葉ですね。
福島原発事故を経験した後では、上記の言葉に違和感を感じます。
私には大震災から「生き延びた」という感覚が捨てきれません。
場合によっては犠牲になっていたかも知れない。
また今生き延びていても、将来原発の影響で日本全体がどうなるかわからない状態です。
そんな今「環境に働きかけ、科学技術で新しい世界を築く」といっても、むなしい気がします。
今こそ「自然と折り合いをつける時」だと考えます。
具体的には「原発をやめる」ことから始めるべきでしょう。
今の子供達に「原発問題」の責任はありません。
しかし、責任はなくても影響は及んできます。
「環境」というのは、自分以外のすべてを示すそうです。
理科でも社会でも国語でも環境問題は取り扱われます。
ですから自らの身を守るためにも、それらを勉強する必要があります。
「夏への扉」の中で、主人公もその飼い猫「ピート」も強い信念を持っています。
それは、「ドアというドアを試せば、必ずその一つは夏に通じるという確信」です。
私がこの本を読んだのは、たぶん昭和45年ですから、高1の時です。
大学受験という関門が待っている高校時代、この本に大いに勇気付けられた ものです。
夏とは、「自分の理想とする状態」や「目標」といったものの 「隠喩(メタファー)」です。
間もなく夏期講習が始まりますが、この夏期講習でそれぞれが自分の 「夏への扉」を見つけて欲しいと思います。
BGMは、マイケルジャクソンの「Farewell My Summer Love」夏らしい曲です。
さよなら 夏の日の恋 さよなら
きっと忘れない
一番幸せだった日々
君と出会ってから
夏休みの間 ずっと一緒に過ごしたね
でも時の経つのは早いもの
もうさよならを言わなきゃならない
来年の夏休みには また会えるかな
僕は忘れないよ
さよなら 夏の日の恋 さようなら
僕は忘れないよ
可愛らしい曲。
少年から青年に変わる直前の曲ですね。
個人的なツイッターです→ @yosiyosiyosi123さんをフォロー